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新型コロナウイルス感染症と病床の逼迫、その2

  • 2021/05/07

富士産業有限会社、下代勝レポート。

 

前回、「新型コロナウイルスと病床の逼迫」についての論点は、

提案1;仮設病棟・病床の建設

提案2;交代制で医療従事者を派遣する

でした。

 

上記提案に対して、有意義な御意見・御指摘を沢山頂きました。

有難うございます。

 

病床の逼迫は、まだまだ大変な状況です。

頂いた御意見・御指摘を基に、この場で改善策を探って行きたいと思います。

 

《御意見・御指摘を踏まえて;仮設病棟・病床の建設》

東京では、コロナワクチンの集団接種に対して、公園に仮設の接種会場が出来るようです。

 

通常の医療行為が受けられず、待機させられている重症の患者さんに対して、仮設の施設は出来ないものかと改めて考えさせられます。

 

施設には概ね、「軽・中症病床」、「重症病床」「重症の患者さんが回復した後に使用する病床」の3つが必要と言えそうです。

その内、最近は変異株の感染拡大により、特に「重症病床」が足りないとの事。

 

仮設病棟・病床で、重症の患者さんに十分対応出来る設備を備えられるかどうか、自分には分かりません。

予算、機材の在庫・生産速度等も足枷になるでしょう。

 

ただ、ここで問題としているのは、重症の患者さんが通常の医療行為すら受けられない現状です。

最新の機材、最高の環境を云々言うのは後の話だと思います。

 

また、各都道府県で病床数を制限するような法律等があれば、そういった規制も障壁となるでしょう。

立法またはトップダウンの緊急避難的行政が望まれる場面です。

 

コロナで重症の患者さんを受け入れることが可能な病院は、概ね通常の救急医療も担っています。

その為、コロナ重症患者が増えると救急医療が崩壊する、という指摘も受けました。

 

また、受け入れ病院でクラスターが発生すると、患者さんの転院が必要になり、かつ新規の受け入れや外来診療が滞る。

地域内の病院で順にクラスターが発生した事例が既にあり、患者さんがあっちへ行ったりこっちへ来たりを余儀なくされる、というお話も頂きました。

 

どの指摘も、コロナ専用施設を準備せず、受け入れ病院でコロナ病床と一般病床を同時に運用している事から来る問題だと思います。

 

大阪府では、今まで医療従事者では看護師のみが常駐していた待機用のホテルに、医師が常駐するよう仕組みを変えた、と聞いています。

それが上手く機能すれば、待機用ホテルの「仮設病棟化」と言えます。

 

また、医療機関の役割分担として、インフルエンザ等の感染症と同様に、

 

①先ずは、かかりつけのクリニック等で診療を受ける。

②重症化すれば、専門の病院に搬送される。

 

この通常の診療体制での医療の提供を、感染症の指定のレベルが妨げていること。

つまり、新型コロナウイルスが危険度の高い2類相当の指定感染症とされている為、医療機関の負担が大きく、医療スタッフや保健所スタッフの疲弊が続いていると言えるのでは?という指摘も頂きました。

 

重症化する患者さんを減らす仕組みも、現在の病床逼迫の対策の一つ。

その為には、まず新型コロナウイルスをSARS並みの扱いになる2類相当の指定感染症から、インフルエンザ相当の扱いになる5類感染症に指定し直すべきだと。

 

ここまで、仮設病棟・病床の建設から、待機用ホテルの仮設病棟化。重症患者を減らし、通常の診療が受けられ、医療・保健スタッフの疲弊を緩和する仕組み等について述べて来ました。

 

それでも、仮設病棟・病床の建設についての大問題は残ります。

御指摘頂いた通り、そもそも増床しても運営スタッフ(特に看護師)が足りないという問題です。

 

《御意見・御指摘を踏まえて;医療従事者の確保》

東京では、コロナワクチンの集団接種に対して、開業医の方々が派遣されるようです。

発熱外来やPCR外来に対しても、多くの開業医の方々が休診日等を利用して応援に出られているとの事。

 

通常の医療行為が受けられず、待機させられている重症の患者さんに対して、何か出来はしないかと、改めて考えさせられます。

 

例えば愛媛県でも、宿泊療養施設の増床、コロナ病床の増床を進めていても、看護師等の運営スタッフが足りない為、直ぐに運営出来る状況にはない。

 

県病院間で人材のやり取りをしており、重症病床のある病院へ他の病院からスタッフを派遣。重症病床のある病院は、コロナの重症患者対応で大変な状況。その他の軽症患者に対応している病院も、人員が不足し大変な状況であると御指摘を受けました。

 

ここでは、特に不足していると言われている看護師の確保について考えたいと思います。

 

前回の提案では、一回4ヶ月程度の期間に区切り、医療に従事されている方々に対して派遣に応じて頂けるようお願いすべきと述べました。

期間を区切るのは、過度なストレスから医療従事者を守り、医療の継続性を担保する為。

また、感染症が収束した時期に担当になれば、4ヶ月程度であればやれる事がある。例えば、専門知識を持った看護師について学び、感染症対応の研修的な意味合いを持たす。逆に専門知識のある方は、それを他の看護師に教える期間と考える、等です。

 

加えて、看護師が期間を決めて職場を移動する事は、受け入れる側の医療機関、送り出す側の医療機関、ご本人のそれぞれに負担を強いている事も明らかです。

正当な評価及び負担の補填として、送り出す側、受け入れる側、ご本人に補助金等で報いる制度が必要と考えます。

派遣して貰える条件を早急に提示していかなければ、前に進みません。

期間を決めていれば、補助金等による補填も分かりやすいはず。

 

期間を決めるメリットは、感染症対応に詳しい看護師を増やして、感染症対策としての医療の裾野を広げるという意味でも意義があると考えます。

現在、日本は新型コロナウイルス感染症に関しては、世界的に見れば感染者が多いとは言えない状況です。次の感染症または変異株は、もっと桁違いに感染者が多くなるかも知れません。

その将来を見据えて、期間限定ならば何とか派遣に応じて頂けるという看護師の方々を一人でも増やしていくべきと思います。

感染症対応の経験を一度でもした事があるということが、自己判断の基礎としてここでも生きてきます。

看護師の方々にも、ご家族に高齢者の方がおられたり、事情は様々です。木目細やかな配慮が必要となります。

 

職場を離れている看護師の方々に戻って来て貰う等の話も聞こえてきます。

加えて、コロナ病床に対応する看護師の仕事量にも目を向けるべきだと思います。

現在、新型コロナウイルスが2類相当の指定感染症となっている為、清掃等の専門業者も受け入れ病棟に入れず、看護師は消毒から清掃まで、本来の看護業務以外の業務に忙殺されていると聞きます。これでは、元々看護師が足らない現状を悪化させるだけです。

 

今後、コロナワクチン接種が進んでいきそうです。

ワクチン接種のある段階で、例えば医療従事者に行き渡ったとか、何歳以上の高齢者に行き渡ったとか、基準を決めて新型コロナウイルスを5類相当の感染症にする事を計画すべきだと考えます。

 

新型コロナウイルスが、2類相当の指定感染症から5類相当の感染症になかなかならないのが、行政の「継続性」、「一貫性」の問題であるとすれば、ワクチン接種で危険度が下がり、前提条件が変わったとする事で、継続性、一貫性の説明もつきます。

ここで大事なことは、前もって条件を宣言しておく事だと思います。

そうしておけば、各医療機関はワクチン接種の進展を見ながら、2類から5類に変わる時期を予想して業務に当たれます。

 

以上が、頂いた御意見・御指摘を踏まえて自分が考えてみた事です。

前回同様、議論の叩き台になれば幸いです。

 

どうやって状況を良くする為に動くかというテーマで、前回のブログを、存じ上げている政治家の方の事務所にお送りしました。

電話を掛けて、秘書の方(らしき人)に、ご本人にお伝えして頂くようお願いしてみました。

 

新型コロナウイルス感染症に関しては、経済の疲弊、日本で生活出来なくなっている留学生・研修生、社会生活の低下、自殺の増加、今後明らかになっていくであろう運動不足、日光浴不足、ストレスの増大等による他の病気の増加等、検討すべき課題山積です。

 

事態が少しでも改善される事を願って止みません。